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私の教育への思い

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バイマーヤンジン


 草原地域には学校がないところも多く、
母も学校に通えなかったため、今も字が読めません。
手紙を書けないのはもちろん体の調子が悪くて病院に行っても、渡された薬の処方箋が読めません。その苦い体験のなかで、母がもっとも衝撃を受けたことがありました。

 ある日、母は病気の治療のため、都会に出ました。たまたま公衆トイレに行ったのですが、男・女と書いてある字が読めず、男性トイレに入ってしまい、中にいた人にひどく罵られたのです。体が震えるほど悔しくてしかたがありませんでした。字が読めないため、他にもたくさんのつらい思いをしました。それだけに「自分達はどんな苦労をしても、子供達は絶対学校に行かせる」と決心したのです。

 そんな強い思いで両親は町に定住し、雑貨店を開きました。でも何代にもわたった放牧生活をいきなりやめるわけにはいけません。8人の兄弟のうち1番上の兄がすべての家畜を引き継ぎました。ですから兄だけは小学校さえ行くことが出来ませんでした。大学まで出してもらった私は本当に幸せです。教育を受けたおかげで私の知識、視野は広がりました。日本に来てからは、それまであまり意識しなかった故郷チベットに対する思いも一層強くなっていきました。

 あるときテレビを見ていてびっくりしたのは、北海道の牧場が牛の乳搾りをすべて機械で行っていることでした。「今も手で搾っている故郷の親戚や村の人たちに、これをプレゼントしたらどんなに助かるだろう」と思い、母にその話をしました。すると「無理だよ。村には電気がないし、そのうえ皆、字が読めないから、機械なんかよけいに難しくなるだけだよ」と言われてしまいました。とてもショックでした。母の字の読めない辛さはわかっているつもりでしたが、教育がここまで生活に、そして人の人生に深く関わっていることをあらためて知り、教育の大切さを痛感しました。

私は国立四川音楽大学でオペラを学びました。
 「いつかオペラで世界の舞台に立ちたい」というのが、私の夢でした。でも最近「音楽鑑賞」「国際理解」等いろいろなテ−マで日本の小、中、高等学校で公演し、子供達と交流する機会が増え、いろいろと考えるようになりました。「日本の子供たちってなんて幸せなの」と思うようになったのです。素晴らしくりっぱな学校にはきれいな教室があって、もちろんペンもノ−トもいくらでもあります。室内体育館、そしてプ−ルまでそなえている学校がほとんどです。
 その一方で同じ子供なのに、たまたまチベットに生まれたため、小学校にさえ行けない子がたくさんいるのです。そのようなことを考えると、どうしても自分一人の夢よりも、故郷のために役立ちたいという使命感のほうがどんどん強くなってきました。たとえ小学校だけでも通えるようになったら、そこで学んだ多くの知識がその子供たちの将来、そしてチベットの将来にどんなに役に立つことでしょう。

 遊牧民は草原に転々と移動しながら暮らしています。そのうえ一家で何百頭もの家畜の世話をしなければいけません。子供ももちろん大切な労働力です。ですから、その生活に合った学校を建てないと学校の建物はできても子供達は通えません。そこで、建物も授業の仕組みも遊牧民の生活に合うように作っていきたいと思います。

 日本は国土もそれほど広くなく、資源に恵まれているわけでもありません。けれども、早くから教育に力を注ぎ、国民全体の素質を高めてきました。豊富な知識と高い技術によって、日本は世界の経済大国になりました。また自らが豊かになっただけではなく、青年海外協力隊のような人的支援、ODAのような物的支援によって、たくさんの困っている国や人々も助けています。
 チベットの社会がここまでになれるのはいつのことでしょう。もちろん私一人の力ではどうすることもできないかもしれません。でもその明るい将来のため、皆様に応援していただきながら、私はひとりのチベット人として一生かけて頑張っていく所存です。

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